秋が終わりを告げるような気候で仕事もはかどりますなぁ室長の千駄ヶ谷です。
こんな私でもねファッションにはそれなりに気を使っておりましてね。とはいってもファション通でもブランドに拘っているワケではありません。まぁ大人としてそれなりの体裁を保つには、まったく無頓着ということでもイケませんですから。今年のトレンドとやらは何かしらと、ファッション雑誌なんてのも気になるのもこの時期です。
 というワケで今回は、誰もが一度はその名を聞いたことがある知名度を持つ有名ファッション誌の部数推移を見ておきましょう。出版不況が叫ばれてもう結構な時間も経過しています。スマホが普及していろんな業界がシュリンクしていますが、ケータイ時代からすでに縮小傾向だった出版市場、とりわけ雑誌がどんな状況になっているのでしょうか。


まずは雑誌市場全体の流れを確認してみよう

雑誌市場規模
 業界の方以外では、ここ5年程度の推移ではことの深刻さが伝わりにくいので、市場ピークに近い1999年から見比べてみましょう。いやはやこれは醜い。
 2015年は予測値とはいえ、1999年のおよそ半分程度。たしかに2010年代でも1兆円規模はなんとか保っていたものの、下落傾向は止まらず、この数年で加速しているようにも伺えます。それを示すのが返本率。
 市場規模は縮小しているにも関わらず返本率は上昇の一途。8000億円を割り込むことが確実視されている2015年でも、上半期実績で40%超え。これはマズい相当マズい。だって返本率が改善されなければ流通する雑誌も必然的に減るワケであり、つまり市場はもっと縮小する、もしくは縮小の余地を大きく残しているという証拠。つまり来年は「もっともっと雑誌は売れない・売りづらい」という状況が不変の事実として待ち受けているのですから。

雑誌が売れないと出版流通は機能しない事実

 40%を超える返本率は「書籍」が抱えていた構造的問題でした。週刊誌や月刊誌といった一定期間で商品が入れ替わる鮮度商品とは異なり、書籍は売れ筋が固定化される上、ハードカバーなどの価格上昇が返本体質を改善しにくい商品だからです。このため出版流通は、雑誌流通を基盤に書籍も一緒に流す構造になっています。
 つまり新陳代謝される大量の雑誌が売れることで書籍の流通コストを補なわなくてはならないのです。1部の雑誌だろうが10部の雑誌だろうが流通コストは一緒です。無論多い方が利益を生みやすい。現在の出版流通は大量の雑誌を還流させることによってはじめて成立する構造下にあります。
 雑誌の返本率が高ければ、部数は減少します。これまで100部送っていた書店に、60部しか置けなくなっても、流通コストに変わりはありません。当然儲けは減るワケで、流通役の取次の儲けが減れば、流通させる商品もおのずと減るワケです。
 現在の出版流通を維持するには、雑誌と書籍合わせて年間1兆5,000億円規模が分岐点と囁かれてきました。この分岐点を雑誌市場の縮小により2015年、臨界点を割り込むと見込まれています。機能不全におちいっちゃうし、診断的には処方箋なし。
 ミリオンセラーが出れば一発逆転が見込める書籍と違って、鮮度勝負の雑誌は、低い返本率の雑誌を増やすしか手はありません。しかしながら。売れる雑誌が減り、部数も減り、市場規模も減っている。なのに返本されちゃう。いっぱい返本されちゃう。これが何を意味するか。
 雑誌いらないんですよもはや一般社会では。


若者の雑誌離れは事実であり常識になった

若年層向け雑誌推移

 さて、ようやくタイトル通りの本題へ。知名度のある雑誌はどうなんだと。雑誌全体が売れていないとしても有名な雑誌はそんなコトないんでしょ。そんな期待を抱いていた時期がワタシにもありました。
 まずは10代後半から20代前半世代まで、つまり世間的に「若年層」「若者」と呼ばれる年代をターゲットにした雑誌の推移を見てみましょう。抽出雑誌タイトルは、「読んではいないけど名前ぐらいは知られていると推測されるレベルの雑誌」を選択。基本どれもそれなりの年月を重ねて発行されている人気タイトルです。広告市場でも比較的「高値」のページ単価で取引されてるものばかりを選んでおります。
 さてと。ゴシゴシ、うぅん? オイオイなんだコレ。わずか5年で半減しているじゃないか!!
 Smartってオシャレ男子支持率NO.1とは言ってなかったか? メンズノンノってメンズファッション誌の代表格だろラスボスだろ。それがこの下落具合か。落ち武者か。
 女の子はオシャレへの関心が高いからさすがにそんなに落ちてはいないんじゃ・・・。
 いやいや女性誌の方が打撃的には深刻ですね。CanCamなんて「エビちゃんOL」とかムーブメント作って80万部とか出してたのに、それも遥かとおーーーい昔のお話。ヒト桁になっちゃってます。ざっくり1/10。そんな事業、普通撤退だわな。
 いやー若者たちよ手強い。もう雑誌買わないね。ちなみに女子大生のアンケートでも、6割が雑誌を買わないと。ネガティブ視点だと、もう9割が普段からファッション雑誌に見向きもしないと。わずか1割の消費者たちを幾多の雑誌で奪い合っている。これが若者向け雑誌の現状です。そりゃ売れないわ。

実はミドル層の雑誌離れが一番深刻の巻

ミドル向け雑誌推移
 ちっ、金を使わない若モンなんざほっといて30代をターゲットにしようっと。これが近年の雑誌業界のトレンドです。これは男性向けも女性向けも同様傾向。この世代、やっぱり働いているし、身なりを気にしなきゃいけなし、女性なんて晩婚化で消費意欲も自己投資も必要だし雑誌買うんじゃねやっぱ・・・。チラッと。
 全然若者と変わってないじゃん!! ゴリゴリ減ってじゃん。なんだよSWEETとかInRedとかって、付録付けてバカ売れしてウハウハじゃねーのかよ。出版不況でも売れる雑誌を出すってカンブリア宮殿でもドヤ顏で語ってたじゃんダメじゃんコレ。
 ハイそーなんです、雑誌が売れる最後の砦とされた30代のミドルクラスでもこの有様です。対象媒体6誌合計して約190万部あったのが、わずか5年で計95万部ですから。減少傾向は若モンとまったく変わりません。期待の世代は全然見向きもせず、関心情報の入手メディアを変えつつあるのです。
 利用世代が被る点で、ファッションアプリ「iQON/アイコン」の媒体資料をひっぱり出してみると、そこに書かれた読者データの驚くこと驚くコト。
 ファッションアプリなので「ファッションへの関心」は高いです。利用ニーズは様々も購買意欲も関心も高いことが伺えます。自分の嫁さんがこんな思考だったらと思うと背筋が寒くなりますがね。
 こんなファッションモンスターたちでさえ、その63%は「ファッション雑誌は読まねー」ときた。
 

本日の結論

 ひと昔前なら「ファッション雑誌で広告入れるなら最低30万部はないとね」が常識でした。いまやその条件をクリアする雑誌は皆無に等しい。雑誌って売れてなくても広告入れば成立しちゃうビジネスモデルだけど、もうこの先それも通用しません。だって代替メディアあるもん。
 というワケで本日の結論。
 ・雑誌売れてねーなら広告定価下げろや
 ・アパレルブランドの服、通販で売る暇あるなら、自社の雑誌売るルート作った方が良くね?
 ・ドコモのDマガジンっていつになったらブレイクするの1,000万DLぐらいはやく

ファッションコーディネート iQON(アイコン)
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開発元:VASILY, Inc.
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